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「木取り」と「木組み」、大工のワザ

// 2024.Jun.20

「木取り」と「木組み」、大工のワザ

// 2024.Jun.20


「どんな建物を設計してるの?」と聞かれると、
一言で答えることが難しいなぁと感じる時があります。

住宅、オフィス、クリニック、飲食店、その他もろもろ。
更に住宅の中でも、新築戸建て、戸建て改修、マンションリノベーション、集合住宅など、
SWINGでは限られた用途や規模、構造の建物を専門的に設計しているわけではなく、
ご相談いただいた条件に合わせて最適な方法を採用しています。


用途、規模、構造が違うとしても、どの現場にも共通していえるのは、
「材料を加工」して「組み立てて形にする」職人さんがいること。



そんな材料と加工、形にしていく技術を学ぶべく、
大阪は四条畷にある木又工務店さんへお邪魔しました。


木又工務店の代表であり棟梁である木又さんから、材料や加工のお話を伺いました。

木材はどうしても節や反り、割れがあり、そのような欠点が無い材料は限られています。
綺麗な材料は良く見える場所に使いたい。
それぞれの材料をどこにあてるのか、その位置を決めて印を書く作業を「番付」と呼び、
実際に皆で3本の柱を番付しました。

SWINGでは状況に応じて材料を材木屋さんへ直接発注することがあり、
プレカット加工前に化粧材の位置と向きを決める作業を「木配り」と呼んでいます。
(化粧材=建物が完成した際にむき出しになり、人目にふれる部分)
※過去のJOURNALより、木配りと木材のことについて⇒「WORKS update(岸和田の住宅)」


「木配り」は基本的に化粧材だけですが、
「番付」は建物全体の材料の位置を決めていく作業。
慣れていない自分がしたら何日かかるんだろう、、と気が遠くなりつつ、
普段意識していないところでも職人さんの技が活きているのだと改めて実感しました。




場所を移動して、木又さんの推し材料についてのお話。
「杉の薄板」は綺麗な柾目と汎用性の高さが推しの理由とのこと。

推し建材の「木繊維断熱材シュタイコ」と、
「ウルト」社のルーフィングシート、透湿防水シートは、どちらも環境先進国ドイツ発祥です。

『子ども達が大人になった時に誇れる仕事をしたい』
自分たちが作ってきた建物を数十年後に解体する時、
再生できないゴミにしかならない物を子ども達の代に残したくない、
木又さんが自然素材の建材を使う理由の一つです。

「環境に良い」「地球に優しい」等の広すぎる目的だけではなく、
木又さんの明確な言葉に、材料を選ぶ視野を広くもつことの重要性について考えるきっかけとなりました。




木材置き場にて、在庫木材の保管方法や、市場でのお話を伺った後、
ご近所にある地主さんのお宅(文化財申請中)見学へ。


!?

見たことがないような杢目の板戸や、銅の細工、立派な母屋と藏、お庭や家紋入りの石垣は、
地域の資料館そのもの、な情報量。
築100年を超える建物ですが、材料と丁寧な作りとメンテナンスで今も凛とした佇まいです。



工務店さん、大工さん、材木屋さん、設計事務所など、
木造建築に関わる人々の学びの場、MOKスクールの課外活動「MOKクラブ」の様子をお届けしました。
(MOKスクールについてはこちらから⇒「MOKスクール2024 募集開始」
(2024年度MOKクラブカリキュラム:「MOKクラブについて」


木又さん、貴重な機会をありがとうございました!





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