コワーキング&レンタルオフィス「billageOSAKA」広島新店舗の設計です。広島市は豊かな自然環境が形成され、支店経済都市でもあります。中四国地方の中でも岡山市と並んで数少ない政令指定都市であり、また国際平和都市として世界的にも高い知名度を誇る都市です。
billageOSAKAは、近年のフレキシブルオフィス市場の需要に応える形で拠点拡大を進めてこられましたが、利用されるゲストの地域特性まで読みこんだ理想的なワークシェア設計のバランスが特徴となっています。

広島城、ひろしま美術館、直下に広がる広島県庁前広場といったビル北側に広がる風景を享受する場を共用ラウンジに充てました。
作業に集中するためのレンタルルームと、息抜きや商談、創造性を働かせる場となるコワーキングスペースを行き来することにより、共創の場である施設の魅力を最大化しています。

また、レンタルルームの有効率を事業採算に乗せつつ、魅力的な共用部の仕掛けも点在させました。
共用ラウンジは、築56年の歴史を感じさせるビル構造躯体をアラワシにし、空間に複雑性と有機的な面持ちを添えました。眼下に広がる公園からの柔らかな外光を受ける窓際は、天井と床を緑の配色として外部環境と内部環境を呼応させています。
ポイントカラーはひろしまレモンにあやかったイエローとし、照明や家具に彩りを加えました。

これまでの施設同様に「未完成」を内装テーマとし、「ムラビト」と呼ばれる利用者の皆さんの協働により、施設への愛着を育む場として様々な素材が選択されました。