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D-TE SHOESTORE(HEINRICH DINKELACKER)
D-TE SHOESTORE(HEINRICH DINKELACKER)
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アパレルブランド「Cento Trenta」が運営するシューズショップ「D-TE SHOESTORE」
実はOPEN当初の店名である「HEINRICH DINKELACKER」から店名が変わっています。
紆余曲折※を経て同ブランド直営を変更し、新たに向かい入れた複数のブランドを取り扱うセレクトショップとして生まれ変わりました。

以下に、OPEN当初の記録として当時の文面を掲載します。
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大阪の紳士服店「Cento Trenta 南船場店」がOPENして半年も経たないうちに、同じ店主から「隣の区画が空いたので靴屋さんを作って欲しい」と連絡がありました。ハンガリー・ブダペストに工房を置くドイツのシューズブランド「HEINRICH DINKELACKER/ハインリッヒ ディンケラッカー」の日本初の直営店であり、旗艦店となります。

手づくりにこだわり、熟練のマイスターが一足をつくりあげるために約300もの工程をかける。そのため年間の生産は僅か8,000足程という少量生産。そんなこだわりの逸品を置くための空間はどうあるべきか。まずは製品の良さを引き立たせるために過度な演出は行わず、出来るだけシンプルにすることを考えました。そして、靴の存在感に負けない素材でつくること。全体の白い壁と棚は、コードバンやボックスカーフといった上質で色も多様なレザーを引き立てつつ、それらに負けない存在感を持った左官壁を採用。数多くのサンプルをつくり、現場に入ってからも光の入り方を見ながら左官職人と共に質感の検討を重ねました。レジカウンターの素材はアルミ。通常、手垢や錆びを防ぐために保護として「アルマイト加工」を施してあるのですが、ここでは無処理のアルミ素地を採用。さらに表面にランダムな模様が発生するグラインダー処理を施したことで、鈍く反射する光が見る角度によって微妙に変化します。表面が保護されていないので手垢や空気中の酸素に反応して次第に変色していきますが、そうした経年変化も、使い込まれた靴の革を愛でることと同様、味わいとして手入れすら楽しめるはずです。店舗中央に置かれたフィッティング用のベンチは、国産の木(栗材)・生駒の石・透明のアクリルといった異素材をダイレクトにぶつけ合ったデザインとしています。靴の存在感に負けないアイコンとしての家具が、特別な靴を手に入れる体験を演出してくれることでしょう。

店の奥には、靴磨きと靴修理の工房「THE SHOESHINE GUILD JAPAN」を併設。あえて手前のシューズショップとは雰囲気を異にしてコントラストをつくり、工房としての性格を際立たせています。

所在地:大阪市中央区南船場

工事種別:新装

用途:シューズショップ

延床面積:59.83㎡/18.10坪

竣工:2021.06

設計:SWING/小泉 宙生, 姉崎 隆介

施工:株式会社オフィスインテリア

左官:御園左官店

木材:有限会社 橘商店

石材:株式会社 山長

写真:大竹央祐

クライアント:株式会社チェントトレンタ

ウェブサイト:D-TE SHOESTORE ※紆余曲折

ウェブサイト:THE SHOESHINE GUILD JAPAN

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