東山・知恩院古門前の景勝地に建つ築100年の連棟京町家です。
これまで住まいとして活用されてきましたが、経年の水漏れや老朽化が影響し、土台や柱脚等が一部腐っているような状況でした。
スケルトンに戻して全面改修を施し、お宿として有効活用していくことが街並みと記憶の継承にもなるという理念で、隣り合う2邸ともにフルリノベーションを行いました。
老朽化した家屋をどのような改修でよみがえらせるのか、京都市内の競合宿を調べ、試泊も含めリサーチからはじめました。
また、コスト配分の中で表面上のお化粧だけでなく、基礎をはじめ構造の耐震補強もしっかりと施し、宿泊施設の要である防音性能や断熱・気密性能も可能な限り高め、京町屋のネックである建物の基本性能も改善させました。
旧き良き設えは建物の記憶として継承させるため、内外装のデザインに活かしています。
京町家を改装した宿は、設計水準によって「音が筒抜け」「冬が寒い」などの欠点をもつ事例が少なくないですが、本件は現代レベルの快適性を持たせ、口コミを含め末永い集客に配慮しています。
WORKS設計実績/事例
ぎをん白川の宿 / 京町家リノベーション
ぎをん白川の宿 / 京町家リノベーション
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