コワーキング&シェアオフィスを展開する「billage」シリーズ初の路面店舗となる渋谷店の事例です。
PC作業、打合せ、Web会議、休憩、異業種交流など様々な目的を担うコワーキングスペースと、1人から最大6人までの個室47室を172坪の区画に内包しています。

施設の性格上、広く開放された気取らない雰囲気を持たせながらも、日々目まぐるしく変化を続ける渋谷エリアの中で、普遍的な快適性にフォーカスした空間を目指しました。外光や風が入る清々しさや眼前のストリートと繋がった開放感・視線の拡がりなど、いつまでも魅力を失わないよう内部の心地良さに着目したデザインとしています。

面積上の制約からこれまでよりもコンパクトになったコワーキングエリアでは、寸法を細かく調整した可動式テーブルを製作し、ゲスト同士の距離感に配慮しました。
いくつかの島を作るように組み合わせたり、時には全てのテーブルを繋げられたりと、多様な使い方ができるようにシミュレーションしています。
また、カーテンを用いてエリア毎の分節や接続を細かく調整することも可能にしています。

内装仕上は、化粧を纏わない下地の状態か、合板や鋼板などそのままの単一素材で構成して、整理された見え方となるよう配慮しました。
また、ビルの歴史を下支えしてきた構造躯体やフリーフロアの下地に敬意を払い、経年の状態や傷をそのままの美しさと再定義し、仕上げ素材として転用しています。